質調査業の役割と社会貢献
日本列島は、4枚のプレートがぶつかり合い、このプレート運動により世界でも有数の地震多発帯、火山活動多発帯を形成しています。
日本付近で1年間に発生する地震は小さなものまで含めると約10万回にもなり、世界で発生したマグニチュード7以上の地震の約1割が日本付近で起こっています。
更に、日本の地形は、山地と丘陵の占める割合が73%であり、急峻な地形、脆弱な地質に加えて、社会・経済活動による自然の人工改変が進み、自然環境に対して高いリスクを生み出している。
近年も集中豪雨等により、毎年約千件もの土砂災害が発生しています。
私たちの住んでいる神奈川県は、フィリピン海プレート、太平洋プレート、北米プレートという3つのプレートが集中する地域であるため、多くの地震の発生が想定され、東海地震をはじめ南関東地域直下の地震、とりわけ神奈川県西部地震の切迫性が指摘されております。
当協会では、平成19年4月に神奈川県との間で「災害時における調査等の応急対策業務に関する協定」の締結がなされました。
私どもは県内業者特有のノウハウを生かし、大規模な災害が発生したり、発生する恐れがある場合、災害の未然防止や復旧工事に必要となる地質調査業務を敏速に実施し、復旧事業の円滑化に役立てるような体制を整備し、社会貢献を果たしたいと考えております。
また、地域住民を意識した活動として、居住区域の土地の性格や自然災害に対する地質・地盤情報について、誰でも理解と活用ができるような環境を整備し、住民がその土地や土砂災害等に関し知識・理解を深めるための広報活動を行っていきます。
当協会が、「くらし」と「住民」に直結した「地質調査業」の役割と社会貢献を十分に意識した活動を進めるにあたって、私たちの技術向上と調査結果の品質を高めながら、取り組んでまいる所存です。
このような「神奈川県地質調査業協会」の取組に対し、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
社団法人 全国地質調査業連合会
関東地質調査業協会・神奈川県支部
神奈川県地質調査業協会
会長 佐藤 あけみ